インタビュー・対談「照幸の部屋」第4回

第4回 番外編 安江の部屋 新澤副看護部長 meets 佐藤副看護師長

2023年7月10日

インタビューの様子1
インタビューの様子2

対談前 ~ 会場のサイダットルームで ~

広報部:副看護部長、お疲れ様です。

安江:インタビュアーは初めてでどんなお部屋にしたらいいのでしょうか…質問は準備してきたけれど…。

広報部:今回は番外編ということで副部長にオファーが来ましたが、いつもどおりに話してくだされば大丈夫です。

佐藤:お疲れ様です。

広報部:佐藤さん、お疲れ様です。

佐藤:圧迫面接を受けに来ました。病棟にもそう言って出てきました。

安江:もう温まってますね。じゃあ始めましょうか。

新澤副看護部長 meets 佐藤副看護師長

広報部:野村さんが多忙ということで今回は広報部から副看護部長の新澤さんにオファーさせていただきました。照幸の部屋にちなんで「安江の部屋」ということでよろしくお願いします。お相手は副看護師長の佐藤さんです。

安江:圧迫面接、始まります。

佐藤:改めてこうすると不思議な感じですね。これは当院の新シリーズなんですか。

安江:いやいや番外編です。看護部はシリーズを通じて初めてですね。今日は佐藤さんの事をいろいろお聞きしたいと思っています。佐藤さんは看護部の紹介パンフレットにも載ってますしね。

佐藤:採用時から看護師募集のポスターにも載せられています。パンフレットもそうですがもういいのでは?と個人的には思っていますが。

安江:いやいや、さいがたを代表する看護師さんですので、まだまだご活躍いただければと。ところで、今日の筋肉の調子はどうですか。

佐藤:最近はあまり筋トレができていなくて…。

安江:何かあったんですか。

佐藤:ちょっとけがをしちゃいまして。自粛中です。

安江:自慢の筋肉はお休み中ですか。いつ筋トレしてるんですか。

佐藤:昼休みとかで体育館でやってます。

安江:休憩時間は筋肉と会話し、お休みの日はどう過ごしてますか。趣味とか聞いたりしてもいいですか。

佐藤:釣りが好きですね。週4くらいで行ってます。

安江:いいですね。気分転換になりそうで。お魚は自分でさばいて食べるんですか。

佐藤:魚を食べるのは嫌いなんですよ。キャッチ&リリースですね。

安江:食べないのもったいないですね。釣ったら自分でさばいて食べる人が多いと思いました。

佐藤:下処理とか自分でやるとちゃんとできているか気になっちゃいまして。自分で釣って食べたのは8年くらい釣りしてて2回くらいですね。

安江:そうなんですか。料理自体はしないんですか。

佐藤:しますね。家族に好評なのはパスタ、チャーハン、オムライスですね。

安江:ケチャップでメッセージを書いちゃう系ですか。

佐藤:そうですね。家庭円満のために。

安江:温まってきましたね。佐藤少年の幼少期はどんなお子さんでしたか。今の看護師につながるようなエピソードがあったりしますか。

佐藤:いやー無いですね。素行の良い少年時代ではありませんでした。よく呼び出されたりとか。

安江:中学校時代は。

佐藤:一番不真面目でした。

安江:あはは、高校時代はいかがでしょうか。

佐藤:バスケットボールに打ち込んでいました。

安江:高校時代に看護師を志すような転機があったんですか。

佐藤:こんな事言っていいのかわかりませんが…最初は社会福祉士になろうとしていました。でもいろいろ調べていたら、当院の敷地内にある上越看護専門学校もちょうど開校する頃でして。気が付いたら1期生として入学していました。

安江:看護学生時代はどうでした。

佐藤:めちゃくちゃ不真面目でした。学校の駐車場でスケボーしていたり。単位や実習、国家試験も全部ギリギリな学生でした。

安江:私も今の国家試験を受けたら落ちるかも…。就職先の進路希望ってどうだったんですか。

佐藤:急性期の病院へ行きたかったけれど先生に無理って言われまして。そこで精神科も興味があったのでさいがた病院(現 さいがた医療センター)へという流れでした。

安江:看護学生時代、精神看護学実習はさいがただったと思いますが、当院の印象としてはどうでしたか。

佐藤:暗い印象でしたね。国道8号からアンダーパスを通って抜けたらまるで異世界に来るような印象でした。学生の時の描いていた妄想では高層の建物で働いていましたが、現実はそれとは真逆で平屋の病院での勤務でした。

安江:実習中の印象に残ったことありました。

佐藤:保護室で怒鳴り声が聞こえたことですね。他は楽しく実習させてもらいました。

安江:当時の実習担当の職員は今もいますか。

佐藤:今はいないですね。

安江:精神科に決めた理由はありますか。

佐藤:奨学金をさいがたで借りたことですね。

広報部:現実的ですね。

安江:入職してどうでした。

佐藤:最初は精神科急性期の病棟でしたが医療観察法病棟を希望していました。でも思い返すと最初は急性期病棟で良かったです。10年以上そのままだとは思いませんでしたが…。

安江:昇任するまでとは長かったですね。佐藤さんは私の知らないさいがた医療センターの歴史を体験していますね。

佐藤:そうですか。そんなことも無いと思いますけれど。

安江:私は村上先生、佐久間先生がさいがたに来られてグっと向上した時代を知らないんですよ。今も楽しいですがその時代も変化が多い時だと思いますし楽しかっただろうなと。

佐藤:当時はジェットコースターのようでした。落差がすごかったですね。佐久間先生と村上先生が来てくださって自分の知らない世界が広がっていたので勉強になりましたね。

安江:その時代で印象に残ってることはありましたか。

佐藤:佐久間先生がある日来週からアディクション治療のプログラムをやりましょうねって言い出した時ですね。いきなりでした。気が付いたら始まってるって感じですごい行動力だと思いました。

安江:その時を一緒に乗り越えてきたのは大きいですね。佐藤さんが先生方から信頼されているのがわかります。佐藤さんはDPATの先遣隊やクロザピンも様々な場面で活躍していますしね。DPATは村上先生が来てから発足したんですか。

佐藤:その数年前に病院へDPATのパンフレットが届いたんですよ。当院で編成できないのかなって聞いてみましたが医師がいないから無理ってことで。それから数年経って村上先生が来てやるぞーってなりました。以前から急性期や救急に興味がありましたしDPATも興味がありました。西谷顧問が来られた時に声かけてもらいました。人のつながりで実現したなって思っています。

安江:佐藤さんの普段の看護の姿勢や他職種連携の調整力の高さが評価されたんですね、災害看護は基礎看護力はもちろんですが、危機管理能力やコミュニケーション能力、その場にあわせた状況判断、リスク感性など総合的に整うことが大切ですもんね。ここでDPATの説明を簡単にしてもらってもいいですか。

佐藤:災害時の精神保健医療ニーズに対応することを目的とした専門的な研修・訓練を受けたチームですね。命と心のケア両方大事ですが。

安江:佐藤さんはDPAT先遣隊に所属していますが先遣隊とはどのような役割なんでしょうか。

佐藤:ざっくり言うと災害発生後48時間以内に活動する人たちというところですね。

安江:災害はいつどこで起こるのか分からないですし、大変ですよね。ご家族の皆さんの理解と協力も大切ですね。

佐藤:家族の理解は大事ですね。ここで良い事言っておかないと。

安江:普段の病棟勤務で3交代の夜勤をすることもそうですが、DPAT等で活動するのにも家族の理解は大事ですね。

広報部:今のは強調しておきますか。赤字の太字で。

佐藤:お願いします!

インタビューの様子3
インタビューの様子4

安江:佐藤さんはいつでも平常心を保っていますよね。

佐藤:そんなこと無いですよ。でも釣りに行って趣味でストレス発散できています。家だと一切仕事のことは何もしないですね。

安江:メリハリをつけるのは大事ですよね。佐藤さんの看護を語るうえで大切なもうひとつのキーワード、難治性統合失調症の看護、クロザピンの事で紹介したいことはありますか。

佐藤:エピソードとして担当していた患者さんでなかなか退院できない人がいて、クロザピンを使ったらあれよあれよと良くなって退院した人がいました。ちょっと諦めていたのにびっくりしました。

安江:患者さんの社会復帰につながったんですね。

佐藤:残念なのはその人がクロザピンを開始した時は転棟していて、久しぶりにお会いしたら元気になって挨拶してくれたので最初の効いたところを見れなかったことですね。

安江:これまで多くの精神科看護を経験されている佐藤さんにあえて聞きますが、精神科看護の魅力って何ですか。

佐藤:入院で言えばもう支離滅裂で具合が悪かった方が、治療して退院につながるまで良くなったり、慢性期はこの人は退院が厳しいかな…と思っていても退院支援の結果、地域に戻っていく姿を見るのは嬉しいですね。

安江:急性期と慢性期両方を経験しているのは大きいですね。

佐藤:それで経験したのは他職種連携がさいがたは強いと思いますね。DPATの活動も我々だけではなく、事務の方々が後方支援してくれたりみんなで協力し合えていますね。

安江:今後のさいがたがどうなって欲しいですか。いや、佐藤さんが何をしたいかにしましょうか。

佐藤:将来パン屋になりたいですね。もしくはケーキ屋さん!いやこれ文章にすると意味わからないですよね。

広報部:いや確かにこれ意味わかりませんよ。いきなりどうした、って思いますね。

安江:こんな病院になってほしいとかありますか。こんな看護をしたいとか。

佐藤:シンキングタイムください。

安江:地域連携やりたいとか言ってませんでしたっけ。

佐藤:そうですね。いやぱっとしないな。みんなやりたい事ってあると思うんですよね。でも独りでやっていると角が立つのでそれいいよねって手を取り合ってくれるような病院になってほしいです。

安江:やりたいことを実現できる。

佐藤:やりたいことをただやるだけではなく、周りの協力も理解も必要になるので支えあっていけるような病院になって欲しいです。

安江:そうなりたいですよねー。

佐藤:楽しくやっていきたいです。

安江:みんなが生き生きと看護ができるように。じゃあ次のパンフレットの撮影を。

佐藤:いやもうパンフレットはいいです!

広報部:モデルになってくれる人っていそうですか。

佐藤:いやいないですね。でももう次世代に託しますよ。

広報部:これだけ聞きたいのですが、釣りを週4でやっていて家族の理解、主に奥さんの理解は得られていますか。

佐藤:奥さんが仕事の時や夜勤明けの時など、家庭の支障にならない時があるのでその合間を縫って、夜な夜な川のフチに立っています。他にもやっている釣り人は行くと案外いますね。時間は大したこと無いです。1時間~3時間くらいですね。でも道具にもお金がかかるので小言は言われますね。ブログにも書きましたがキャンプもやってますので。ボーナスの時に道具を買っていいかお願いしています。でも今年はまだお願いしていないですね。

広報部:承認されるといいですね。これらの趣味が息抜きになっていると思いますし。

佐藤:息抜きできないとメリハリが無くなりますね。それが無ければ17時くらいからシミュレーションしちゃうんですよ。帰ってから寝るまでの。

安江:日頃から子育てとかも協力的だから家族の理解も得られてますかね。

佐藤:そうだと言いたいですが…男性がちゃんとやってるって言うと非難を浴びてしまうので…。努力させていただいています。と表現させていただきます。

安江:平時からが大事ですね!

佐藤:そうですね。平時が大事です。そういえばこれってこちらから副部長へ質問してもいいんですか。

広報部:どうぞどうぞ。

佐藤:看護師を目指したきっかけって何ですか。偉い方のそういったお話を聞く機会って無いので聞いてみたくて。

安江:偉くもなんともないですよ、私は。私も周りにも医療関係者がいなかったけれど、大人になってから周りに聞いてみたら幼稚園の頃から看護師になるって言っていたみたいですね。でも途中から警察官や刑務官になりたいなって思って剣道とか弓道とかをやり始めたりよくわからない子でした。

佐藤:副部長が警察官になったら駐車禁止の切符とか取り締まりがめっちゃ厳しそうですよね。もともとは九州でしたよね。

安江:学生時代は九州で就職は東京でしたね。最初は武蔵で12年いて深夜明けで病院の食堂でうどんを食べていたら、当時の看護部長から看護師長昇任を打診されました。ちなみにうどんは完食して部長室へ行き、打診を受けました。小諸へ看護師長として昇任しましたがそこでも12年いました。

佐藤:1施設が長かったですね。九州-太平洋-日本海。ずっと精神科ですか。

安江:武蔵では精神科やっていなくて小諸で看護師長として初めてでしたね。精神看護は奥深く学びも深く、自分の内面とも向き合えて時には試されて、楽しいやりがいのある看護ですよね。

インタビューの様子5
インタビューの様子6

対談後

佐藤:副部長に引き出された時間でした。今日も病棟から出てくる時は「安江の部屋」に行ってくるって言ってきましたがみんな「はっ?」みたいな感じでした。

安江:そうよね。

佐藤:圧迫面接に駆り出されてきますとも言ってきました。

安江:佐藤さんの病棟は和やかないい雰囲気出していますね。何でも話しやすそうな。

佐藤:照幸の部屋って誰が考えたんですか。

広報部:命名は副部長です。

安江:広報部に呼ばれてね。

佐藤:次の対談相手は東1病棟の山口副看護師長でどうですか。

安江:では検討しましょう。

佐藤:全然関係無いですが、看護師ってこのケーシーの白衣じゃなくてスクラブにならないですかね。白衣は暑いです。

広報部:たぶんこの雑談だけだと本当に実現しないので、どこかの会議で発案するのがスタートですかね。

佐藤:じゃあ明日ちょうど副看護師長会議だし提案してみます。副看護師長の色はネイビーで!

広報部:最後はお決まりとしてツーショットの写真を撮りましょうか。

佐藤:何か流行りのポーズあります?

安江:小顔ポーズとか?

広報部:いやー好きなポーズをしてくれればいいのですが…。

佐藤:じゃあ私が昔の看護師募集ポスターでやっていたポーズにしますか。あれやると佐藤フレンズにはウけます。

広報部:いいですね!ぜひそのポーズやりましょうか。

インタビューの様子7
インタビューの様子8

~広報部の感想~

野村さんが多忙なため、急遽で打診した今回の対談でしたが終わってみたら、いつものような盛り上がりを見せてくれました。さいがたの職員にはまだ見ぬ逸材が眠っていると感じた1日でした。

佐藤副看護師長はDPAT先遣隊やクロザピンなど、様々な場面で精力的に活動している30代の看護師です。そんな方のパーソナルな部分も含めて引き出してくれた新澤副看護部長のトークも楽しかったです。

今後も職員同士で「へーそうなんだ」って思えるような話を聞けたらなって思っています。それが思わぬところで思わぬ人の興味を引いていると期待して…。

上司部下という関係の対談ではありましたが、それを感じさせない楽しい雰囲気の対談となりました。お二人ともありがとうございました!

インタビューの様子9
野村照幸

野村照幸

さいがた医療センター主任心理療法士(臨床心理士・公認心理師・博士(ヒューマン・ケア科学))。2002年に茨城大学を卒業後、1年間中学校の非常勤教員(英語科)として勤務した後に上越教育大学大学院(修士課程)で臨床心理学を学ぶ。大学院修了後、民間の精神科病院で心理士として1年間勤務した後に現職。主に医療観察法医療に従事しながらも、デイケアや入院・外来、アディクションの治療、研究にも関わる。2015年には筑波大学大学院(博士課程)に入学し、我が国で初めて「クライシス・プラン」をテーマに博士論文を執筆し、2018年に修了。2017年より、「クライシス・プラン研究会」を立ち上げ、医療分野に留まらず、教育・福祉・保護・矯正など様々な分野の多職種や当事者・当事者家族も参加しており、約400名の会員がいる。主な著書は「司法・犯罪分野に生かす個と家族を支える心理臨床」(日本家族心理学会, 2020)、臨床心理学 第19巻第2号―CBT for psychosis―幻覚・妄想に対処する(金剛出版, 2019)。
趣味はサッカーをすることと観戦、サッカーの動画視聴(特に美しい軌道のクロスボールを点で合わせてゴールするシーン)、旅行、麻婆豆腐の味比べ、だしのきいたスープ作り、イカの観察(特にアオリイカ)